量子超越

「量子超越」という言葉を知っていますか?
私は、よくわからずにいました。

ところが、

『量子超越 量子コンピュータが世界を変える』
(ミチオ・カク著、斉藤隆央訳、NHK出版 2024.12)
という本を読んで、そのすごさに驚嘆しました。
(今頃、やっとか――などと言われそうですが)

量子超越性とは

量子超越性(Quantum supremacy)というのは、
「量子コンピュータというまったく新しいタイプのコンピュータが、
(特定のタスク処理で)従来のデジタル式スーパーコンピュータの性能を明確に凌ぐ段階のこと」なのだそうです。
そして、もうすでにその段階に達しているというのです。

例えば、
グーグルは、「シカモア」という量子コンピュータで、
世界最速のスーパーコンピュータが1万年かかるような数学的問題を
200秒で解けることを明らかにしているとか。

ただ、ネットで調べると、この数学的問題は、
「1万年ではなく2.5日で実行可能。1万年というのは過剰」(IBM)
というクレームもあるようですが、それにしても、すごいです。

さらに、中国科学院の量子イノベーション研究所は、
「自分たちの量子コンピュータは、通常のスーパーコンピュータより100倍も計算速度が速い」
という主張をしているとか。

「現在最高性能のコンピュータ」が そろばん程度に

量子超越は、
「現在最高性能のコンピュータがそろばんに見えてしまうようなマシンの新時代の始まり」
になるというのです。

量子コンピュータには、かねがね関心を持ってはいたのですが、
「まだまだ先のこと」とタカをくくっていました。
ですが、もう すでにその時代に突入しつつあるようなのです。

社会は変革を迫られる

で、量子コンピュータが活躍しはじめると、社会はどう変わっていくのか――
それについては、
本書を読んでいただくとして、
とにかく これからの世の中は
猛烈なスピードで変化していくことを承知しておいた方がよろしいようです。

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