ソーンダーズ先生の小説教室
ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること
著者 ジョージ・ソーンダーズ/著
秋草俊一郎/訳
柳田麻里/訳
//何を書くか いつ書くか
人生最良の瞬間
自分が 世界に何か価値あるものを提示できていると実感できた瞬間
//小説の意義
自分の短編小説が
だれかの心を動かし、変えてほしいと思っている(ロシアの短編小説が私の心を動かし、私を変えたように)
//小説のスタイル
簡潔で、明晰で、本質的
//小説という形式の根本原理
シンプルだが琴線に触れてくる
抵抗の文学
おそらくは史上もっとも過激な理念に由来する
つまりは、あらゆる人間は注目に値し、宇宙のあらゆる善悪の起源は、
たったひとりの、ごくごくつまらない人間とその心の動きを観察することでわかるかもしれない
//「現代」のとらえかた
私たちは劣化した時代に暮らしている
あまりにも速やかに拡散する、軽薄で、浅薄で、偏った情報の洪水に曝されている。
//求めるのは真理(悟り)
仏教では人にものを教えることを「月を指させば指を認む」と言う。
月(悟り)が大事なもので、指はそれを指しているものなのだが、指と月を混同してはならない。
作家である私たちがいつの日か書きたいと思っている小説とは、自分が好きで、気もちよく入っていけた
小説に似た小説
つまるところいわゆる「現実」よりもリアルに感じられる小説だ。
その私たちにとって目標(「月」)とは、そういう小説を書くこと
心のありようを目ざして月を指している指
私たちが指を受けいれるかどうかの基準は「役に立つかどうか?」
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