エリック・シーバート連邦検事が19日、辞任
トランプ氏の政敵2人を起訴せよと圧力、屈さなかった連邦検事が「クビ」に© (c)SAUL LOEB/AFP
バージニア州東部地区のエリック・シーバート連邦検事が19日、辞任した。
バージニア州東部地区のエリック・シーバート連邦検事が19日、辞任した。
エリック・シーバート連邦検事は、トランプ米大統領の政敵2人を起訴するよう圧力をかけられていたにもかかわらず応じなかった。このため、トランプ氏が「辞めさせたい」と述べていた。
ニューヨーク・タイムズ紙などの米メディアによると、シーバート氏は、職員にメールで辞意を伝えた。
これに先立ち、大統領執務室で記者団から シーバート氏を解任するのかを問われたトランプ氏は「辞めさせたい」と答えていた。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「本日、エリック・シーバート氏のバージニア州東部地区連邦検事への任命を取り下げた。偉大なバージニア州選出の、全くひどい、卑劣な民主党上院議員2人から、異例のほど強い支持を得ているとの報告を受けたためだ」「彼は辞任したのではない。私がクビにしたのだ!」と投稿した。
ニューヨーク・タイムズによると、シーバート氏は、トランプ氏の政敵2人、連邦捜査局のジェームズ・コミー元長官(トランプ氏が2017年に解任。)と、ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官(民主党)を起訴するよう圧力をかけられていた。政権幹部の一部は、シーバート氏を解任すべきではないと主張していたという。
消息筋が米紙ワシントン・ポストに語ったところによると、シーバート氏は最近、司法省幹部に対し、コミー氏が議会で虚偽の証言をした容疑について起訴を見送ると伝え、ジェームズ氏を住宅ローン詐欺で起訴するには証拠が不十分だと報告した。
コミー氏は、2016年大統領選でトランプ陣営関係者がロシアと共謀して票を操作したかどうかの捜査を指揮していた時に解任されて以来、トランプ氏を声高に批判している。
ジェームズ氏は、トランプ氏とその一族企業が不法に不動産価値を不当に高く評価し、銀行から好条件で融資を得たとして、トランプ氏を相手取り不当利得4億6400万ドル(約686億円)の返還を求める訴訟を起こした。
ジェームズ氏は他の複数の民主党当局者と共に、トランプ氏の側近である連邦住宅金融局のビル・パルテ長官から、住宅ローン申請書の偽造容疑で告発されている。
19日にジェームズ氏に対する訴訟について問われたトランプ氏は、「本当は何らかの罪を犯しているように見えるが、実際のところは分からない」と答えた。
シーバート氏は、国家安全保障に関連する重大事件を頻繁に扱う管轄区域で、約300人の検事から成るチームを率いていた。(c)AFP
【翻訳編集】AFPBB News
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