パレスチナ自治区ガザの和平計画 ハマスのみが反対?

 【エルサレム=工藤彩香、カイロ=西田道成】米国とイスラエルが合意したパレスチナ自治区ガザの和平計画について、イスラム主義組織ハマスは29日の声明で「パレスチナの各勢力と協議する」とした。ただ、計画案は「あいまいで、イスラエル側の構想に近い」と懐疑的な見方も示した。

 一方、パレスチナ自治政府や、停戦交渉を仲介してきたカタールやエジプトを含むアラブ・イスラム諸国8か国は計画を歓迎し、米国と連携する方針を示した。

 英国のスターマー首相も29日の声明で計画を歓迎し、ハマスに合意を求めた。人質解放やガザ住民への緊急支援を「直ちに実施されるべきだ」とも強調した。

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 【ワシントン時事】トランプ米大統領は29日、イスラエルのネタニヤフ首相とホワイトハウスで会談し、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザでの和平実現に向け、トランプ政権がまとめた20項目の計画への支持を取り付けた。ハマス側の対応が焦点となる。

 計画は、即時停戦と引き換えにハマスが拘束する人質全員を解放することや、停戦後のイスラエル軍の段階的な撤収を明記した。戦後のガザ統治については、行政や復興を担う暫定委員会を新たに設立し、委員会を監督する「平和評議会」を立ち上げる平和評議会トップにはトランプ氏を据え、計画立案に関与してきたブレア元英首相をメンバーに起用する案が盛り込まれた。

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