トランプ「平和評議会」 強権・強国連合?

【ワシントン=大内清】トランプ米政権が主導するパレスチナ自治区ガザの和平計画に盛り込まれた「平和評議会」の設立署名式典が22日、スイス・ダボスでの世界経済フォーラム(WEF)年次総会に合わせて行われる。トランプ大統領は、評議会を地球規模の紛争解決機関にするとの構想を打ち出しているが、そのための法的根拠や平和執行手段などは不明確なままの発足となる。

ロイター通信は米政府当局者の話として、21日時点で米国が参加を求めた約50カ国のうち約35カ国が参加に同意したと伝えた。

トランプ氏は21日、ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領にも招待状を送り、「彼はそれを受け入れた」と記者団に説明した。プーチン氏に参加を求めたのは「力を持った人々が必要」だからだと語り、評議会が〝強国連合〟の性格を持つことを示唆。当面はガザでの平和構築に取り組みつつ、「国連がやるべきだった仕事をする」とも述べ、国連安全保障理事会を代替または補完する考えを示した。

ロイターによると、評議会には、ロシアの同盟国でウクライナ侵略に協力するベラルーシのルカシェンコ大統領も参加を表明。イスラエルやサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの中東諸国からの参加も相次ぐ。北大西洋条約機構(NATO)加盟国では、国内で強権体制を強めるハンガリーやトルコが加わった。アジアからはインドネシアやベトナムなどが参加した。

一方、欧州では評議会への懐疑論が強い。フランスが不参加を検討しているとしたほか、ノルウェーやスウェーデンは不参加を表明。イタリアは自国憲法に抵触する恐れがあるとして慎重姿勢をみせる。中国も態度を鮮明にしていないもようだ。

報道されている憲章案では、トランプ氏は議長として評議会執行部の議決内容に「いつでも事後的に拒否権を行使」できる存在として君臨。参加国は現金10億ドル(約1580億円)を支払うことで永続的な加盟資格を得るとしている。

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