テレビ朝日 ”ナスD”友寄隆英 降格処分 

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またもやテレビ局の時代錯誤な体質が露呈した。テレビ朝日は19日、コンテンツ編成局第2制作部エグゼクティブディレクター(50)を降格処分にしたと発表。さらに同社員が担当していた「ナスD大冒険TV」の打ち切りも決定し、番組公式サイトは閉鎖され、関連SNSも削除された。

該当社員の名前や詳細などは伏せられているものの、今回打ち切りとなった番組に名前が冠されているテレビ朝日を代表する名物社員”ナスD”こと友寄隆英氏であることが報じられている。

ナスDは、テレビ朝日のバラエティー番組「いきなり!黄金伝説」のディレクターを務め、1カ月1万円生活や無人島0円生活の企画でお笑いコンビ・よゐこに無茶をさせ、人気番組へと導いた立役者でもある。

2017年から19年まで放送の旅バラエティー番組「陸海空 地球征服するなんて」(テレビ朝日)ではゼネラルプロデューサーとして番組制作を統括する傍ら、自身もロケに赴き、現地の川魚を生で食し、川の水をそのまま飲むなど、破天荒なキャラで視聴者の人気者になった。

サバイバル能力に長けた独自キャラで視聴者から親しまれていたナスDだが、今回の処分理由として、複数のスタッフへのパワハラがあったことだけでなく、19年から25年1月にかけて、個人的な会食等の費用を会社に請求するなど、ルールを逸脱した経費処理の総額が約517万円にのぼることが明かされている。

この一連の流れに対し、SNSでは《やっていることがバブル時代と同じ》《フジに続きテレビ局の身内に大甘な体質が今回も》と、テレビ業界の悪しき体質が、改めて露呈したという指摘も相次いでいる。

ナスDは降格処分で人事局付になったと報道されているが、フジテレビ騒動で“キーマン”とされた有名プロデューサーも人事局付に異動となった。2人ともこれまで能力や実績を重視し、局に重用されてきた名物社員だが、身内からの告発が相次ぎ、コンプライアンス面から処分せざるを得な育なった印象だ。

「テレビ業界の優秀な人材は、ユーチューブやネット番組にどんどん流出しています。地上波は還暦を過ぎたディレクターが現役として制作活動せざるを得ないほど人材不足だという話もよく耳にします。実績にあぐらをかいた上の世代が実権を握り続けていると、ますます若い世代の優秀な人材が流出してしまうリスクがあるでしょう」(同)

昭和の時代に許されていた”テレビマンのノリ”は通用しなくなりつつある。

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