トランプの病気 と「手」

いまトランプの「手」に注目が集まっている理由…79歳大統領の健康不安「証拠写真」が拡散中© ニューズウィーク日本版

Joey Sussman/Shutterstock

<欧州訪問中に撮影されたドナルド・トランプ米大統領の「手」をクローズアップした写真が拡散しており、79歳になった大統領の健康状態に対する懸念が再び高まっている>

イギリス北部スコットランドを訪問した際に撮影されたドナルド・トランプ大統領の写真がSNS上で注目を集めている。写真に収められたトランプの「手」をよく見ると、「手が腫れており、痣のような跡が見える」と指摘する投稿が相次いでいるのだ。中には、痣を「メイクで隠しているのでは」とするコメントもある。

ホワイトハウスは今月初め、2期目の就任時点で史上最年長の大統領となっていたトランプが、「慢性静脈不全(CVI)」と診断されたことを発表。主治医はこの症状について「良性かつ一般的」と説明しており、命に関わるものではないと強調している。

CVIは、主に下肢の静脈に血液が滞留してうまく血液を心臓に戻せなくなる状態を指す。症状として、脚のむくみや皮膚の変色が見られることがある。NISAでポイント貯まる

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ホワイトハウスの発表は、各地のイベントで撮影された写真に足のむくみや手の痣が写っていたことを受けて行われた。SNS上では、「79歳の大統領が本当に執務を続けられるのか」として、詳細な健康記録の公開を求める声も上がっていた。

「腫れて痣のある手」が「メイクで隠されている」

そんなトランプの健康状態が再び注目を浴びたのが、今回のスコットランドへの訪問時だった。EU首脳との会談中の写真が拡散され、X(旧Twitter)では「トランプのCVIの兆候がメイクで隠されている」などといった投稿が多く見られた。

民主党系の活動家クリス・D・ジャクソンは、腫れた手の写真を投稿し「腫れて痣のある手を見てほしい。トランプは健康に問題がある」とコメント。別のユーザーは「メイクで隠すほど悪化しているのでは」と反応した。

昨年の大統領選でトランプは、当時のバイデン大統領の高齢をめぐる批判を繰り広げていたが、現在はトランプ自身の年齢と健康が議論の的となっている。

ホワイトハウスの報道官カロライン・レビットは、「大統領は引き続き健康そのものだ」として健康不安を一蹴。記者会見では、大統領の医療チームが「深部静脈血栓や動脈疾患の兆候は見られない」としていると述べ、CVIによる痛みもないとした。

レビット氏はまた、手の痣は「頻繁な握手やアスピリンの服用」によって皮膚が刺激されたせいだと説明している。

トランプ氏の主治医ショーン・バルバベラ医師は、メモの中でこう記している。「大統領には精密検査を実施し、両側の下肢の静脈ドップラー超音波検査の結果、慢性静脈不全が確認された。これは70歳以上の人に多く見られる良性かつ一般的な症状である」

「命の危険がある肺塞栓を起こすことも」

一方で、シカゴ大学医学部の血管専門家であるブライアン・フナキは、「一般的にこの病気そのものは命に関わるものではないが、脚の静脈内に血栓ができやすくなる可能性がある。最悪の場合はその血栓がはがれて肺に移動し、命の危険がある肺塞栓を起こすもある」と警告している。

そうしたリスクに対処するため、一部の患者には抗凝固剤や下大静脈フィルター(血栓を捕捉するデバイス)といった治療が行われることもあるという。

医師団は大統領が健康だと強調しているが、その健康状態をめぐる議論は今後も簡単には収まりそうにない。

ケイト・プラマー

いまトランプの「手」に注目が集まっている理由…79歳大統領の健康不安「証拠写真」が拡散中© ニューズウィーク日本版

Joey Sussman/Shutterstock

<欧州訪問中に撮影されたドナルド・トランプ米大統領の「手」をクローズアップした写真が拡散しており、79歳になった大統領の健康状態に対する懸念が再び高まっている>

イギリス北部スコットランドを訪問した際に撮影されたドナルド・トランプ大統領の写真がSNS上で注目を集めている。写真に収められたトランプの「手」をよく見ると、「手が腫れており、痣のような跡が見える」と指摘する投稿が相次いでいるのだ。中には、痣を「メイクで隠しているのでは」とするコメントもある。

ホワイトハウスは今月初め、2期目の就任時点で史上最年長の大統領となっていたトランプが、「慢性静脈不全(CVI)」と診断されたことを発表。主治医はこの症状について「良性かつ一般的」と説明しており、命に関わるものではないと強調している。

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「腫れて痣のある手」が「メイクで隠されている」

そんなトランプの健康状態が再び注目を浴びたのが、今回のスコットランドへの訪問時だった。EU首脳との会談中の写真が拡散され、X(旧Twitter)では「トランプのCVIの兆候がメイクで隠されている」などといった投稿が多く見られた。

民主党系の活動家クリス・D・ジャクソンは、腫れた手の写真を投稿し「腫れて痣のある手を見てほしい。トランプは健康に問題がある」とコメント。別のユーザーは「メイクで隠すほど悪化しているのでは」と反応した。

昨年の大統領選でトランプは、当時のバイデン大統領の高齢をめぐる批判を繰り広げていたが、現在はトランプ自身の年齢と健康が議論の的となっている。

ホワイトハウスの報道官カロライン・レビットは、「大統領は引き続き健康そのものだ」として健康不安を一蹴。記者会見では、大統領の医療チームが「深部静脈血栓や動脈疾患の兆候は見られない」としていると述べ、CVIによる痛みもないとした。

レビット氏はまた、手の痣は「頻繁な握手やアスピリンの服用」によって皮膚が刺激されたせいだと説明している。

トランプ氏の主治医ショーン・バルバベラ医師は、メモの中でこう記している。「大統領には精密検査を実施し、両側の下肢の静脈ドップラー超音波検査の結果、慢性静脈不全が確認された。これは70歳以上の人に多く見られる良性かつ一般的な症状である」

「命の危険がある肺塞栓を起こすことも」

一方で、シカゴ大学医学部の血管専門家であるブライアン・フナキは、「一般的にこの病気そのものは命に関わるものではないが、脚の静脈内に血栓ができやすくなる可能性がある。最悪の場合はその血栓がはがれて肺に移動し、命の危険がある肺塞栓を起こすもある」と警告している。

そうしたリスクに対処するため、一部の患者には抗凝固剤や下大静脈フィルター(血栓を捕捉するデバイス)といった治療が行われることもあるという。

医師団は大統領が健康だと強調しているが、その健康状態をめぐる議論は今後も簡単には収まりそうにない。

ケイト・プラマー

いまトランプの「手」に注目が集まっている理由...79歳大統領の健康不安「証拠写真」が拡散中

いまトランプの「手」に注目が集まっている理由…79歳大統領の健康不安「証拠写真」が拡散中© ニューズウィーク日本版

Joey Sussman/Shutterstock

<欧州訪問中に撮影されたドナルド・トランプ米大統領の「手」をクローズアップした写真が拡散しており、79歳になった大統領の健康状態に対する懸念が再び高まっている>

イギリス北部スコットランドを訪問した際に撮影されたドナルド・トランプ大統領の写真がSNS上で注目を集めている。写真に収められたトランプの「手」をよく見ると、「手が腫れており、痣のような跡が見える」と指摘する投稿が相次いでいるのだ。中には、痣を「メイクで隠しているのでは」とするコメントもある。

ホワイトハウスは今月初め、2期目の就任時点で史上最年長の大統領となっていたトランプが、「慢性静脈不全(CVI)」と診断されたことを発表。主治医はこの症状について「良性かつ一般的」と説明しており、命に関わるものではないと強調している。

CVIは、主に下肢の静脈に血液が滞留してうまく血液を心臓に戻せなくなる状態を指す。症状として、脚のむくみや皮膚の変色が見られることがある。

ホワイトハウスの発表は、各地のイベントで撮影された写真に足のむくみや手の痣が写っていたことを受けて行われた。SNS上では、「79歳の大統領が本当に執務を続けられるのか」として、詳細な健康記録の公開を求める声も上がっていた。

「腫れて痣のある手」が「メイクで隠されている」

そんなトランプの健康状態が再び注目を浴びたのが、今回のスコットランドへの訪問時だった。EU首脳との会談中の写真が拡散され、X(旧Twitter)では「トランプのCVIの兆候がメイクで隠されている」などといった投稿が多く見られた。

民主党系の活動家クリス・D・ジャクソンは、腫れた手の写真を投稿し「腫れて痣のある手を見てほしい。トランプは健康に問題がある」とコメント。別のユーザーは「メイクで隠すほど悪化しているのでは」と反応した。

昨年の大統領選でトランプは、当時のバイデン大統領の高齢をめぐる批判を繰り広げていたが、現在はトランプ自身の年齢と健康が議論の的となっている。

ホワイトハウスの報道官カロライン・レビットは、「大統領は引き続き健康そのものだ」として健康不安を一蹴。記者会見では、大統領の医療チームが「深部静脈血栓や動脈疾患の兆候は見られない」としていると述べ、CVIによる痛みもないとした。

レビット氏はまた、手の痣は「頻繁な握手やアスピリンの服用」によって皮膚が刺激されたせいだと説明している。

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そうしたリスクに対処するため、一部の患者には抗凝固剤や下大静脈フィルター(血栓を捕捉するデバイス)といった治療が行われることもあるという。

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