現代の会社努め リストラ企業の社内では・・・

理解不能な人材のマネジメント。過剰な成果主義。

無策な会社がいま、真面目に働いてきた中年社畜の人生を狂わすケースが後を絶たない。
ミドル会社員を襲う新たな危機。

◆大量リストラ企業内 無気力になった上司

真面目に働いてきた結果がこれか――。
早期退職(リストラ)、降格人事などはまだマシかもしれない。

会社員人生を狂わせる事例

大規模リストラなど社内環境の激変は中年社員の心を直撃する。
今年、“黒字リストラ”で話題になった大手家電メーカーの工場に勤める加藤圭太さん(仮名・48歳)。上司への不満が爆発し、ついに怒鳴り散らしてしまった。

「大量リストラ後に、事業の縮小や配置転換など、毎日のように揉め事が起こって、社内の雰囲気は最悪。
かつてはパワハラするぐらい仕事熱心だったその上司も『どうせもう辞めるから』とやる気を失って、会社に来てお茶を飲んでボーッとしてばかり」

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加藤圭太さん ある日、上司への怒りが爆発した。

「その上司の承認印をもらわないと仕事が進まない。なのに席にいない。
別の部署からは、『お前は仕事が遅い!』と怒られ続ける。心が限界。
ソファで寝ていた上司に向かって『あんた、サボってて仕事しないんだろ。会社来なくていいから辞めてくれ!』とブチキレてしまった。
上司は激高した。けれども無視。
ただそれ以来、社内で“加藤はキレるやばいヤツ”扱いになってしまった。

◆40代社員はガマンの限界

加藤さんのようにガマンの限界を迎えかねない40代社員は多い。

「40代社員は家のローンや子どもの教育費もあり会社にしがみつくしかない。
一方、50代社員は手厚い退職金をもらって辞められる。
だから、もはやモチベーションがない。
彼らは責任も負いたくないから、トラブルを40代社員になすりにつけることも多い。
心を病む40代社員が増えています。
かつて熱心に仕事していた上司が死んだように無気力で働くのを見ていると、
結局、年配社員も含め、会社のせいで全員おかしくなっているんでしょうね」

心が死ぬまで会社から逃げられないこともまた地獄だ。

◆狂う中年社畜の声

「ハンコ一つも押せない上司にもううんざり!」

加藤さんの職場は、関東にある製品工場。
大規模リストラ後は、不良品の修理担当に配属。
直属の上司にブチキレて以降、ひと言も口を利いていない。

◆昇進によって繊細な中年社員がうつに…

出世が中年社員を狂わせてしまうケースもある。
某ゼネコンの設計部で働く林田照一さん(仮名・50歳)は、
「後輩が、昨年末に課長に昇進した。そこから彼(後輩)の様子がおかしくなった」と当時を振り返る。

「久しぶりに同じプロジェクトに入って会議をしていたときのこと。途中で席を立ち全然戻ってこない。心配になって廊下に出たら、通路の壁に向かって『あれもこれもできない。どうしよう、どうしよう……』と話しかけていた」

その後、別の上司に相談したところ、彼に割り振る仕事量が減った。しかし彼の状況は悪化していった。

「彼は、一つできないと思考が止まってしまう。会議室を出てどこかに行ってしまう。最終的に、通路の壁に自分の頭をゴンゴン!と打ちつけてしまうようになった。『いったん病院に行こう』と説得した結果、軽いうつ病でした。今は会社を休みがち。社内では彼の部署異動の話も出ています」

◆後輩がうつ病になった原因は…

林田さんは「彼は新人の頃から他人に頼るのは苦手だった」と話す。
それこそが、うつ病を起こした原因だった。

「ウチの会社はプロジェクトごとに人員配置が変わる。
なので、自ら積極的に関わらないと人間関係のキャパが広がっていかない。
彼は、もともと内向的で気が弱い人だった。
なので、昇進して指示する側になったら、部下にどう頼んだらいいのかわからなかったのでしょう。
まだまだ年功序列の部分はあるので、50歳近くになり役職に就いたようですが、無理やりな人事だったのだと思います」

中年社員の出世に伴うリスクはどんどん高まっている。

◆狂う中年社畜の声 

うつ病を発症した後輩は、林田さんが「飲みに誘ってもほとんど断られる」というほど付き合いベタ。現在は連絡してもあまり返信はないという。

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